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実は私にも目の下の脂肪がたっぷりとあった

そもそも、私が目の周りの治療に興味を持ったのは、保志名勝先生を始めとする顔専門の美容外科の名医が在籍する『十仁病院』に勤務したことに端を発している。在籍中の3年余りの間、目の周りの症例の患者さんは圧倒的多数を占めていたように思う。名医と呼ばれる多くの先輩たちの仕事ぶりに間近に接していた私は、自分もいつかは何か特別な技術や治療法を身に付けたいものだと思っていた。目の下に皮膚のたるみの症例については、「皮膚切開法」を行うことが一般的な治療法であるが、顔専門の『十仁病院』でも多くの患者さんたちが「切られるのは怖いから……」と躊躇する人が多かった。先生方の共通意見は「目の裏から脂肪を取っても、皮膚がたるむからね。皮膚を切らなきや駄目じゃないのかな」というものだった。それに代わるよい方法はないのだろうか、と感じていた私は、そうした声を聞く度に「人間は本能的に切られるのはいやだからなあ」と胸の中でつぶやいた。それから数年後……というと、何やらドラマのようでおかしいが、独立開院した私がアメリカで習得した治療法を積極的に行うようになると、患者さんたちの間では好評で予想通りの評価を得たのである。この方法がいいのは、目の下の脂肪を取る量を調節できる点だ。皮膚の厚さ、色、骨格などは人によって千差万別。目の下のくまをきれいに取るには、個々の体質に合わせて、適切な量を取ることが重要である。実は私にも目の下の脂肪がたっぷりとあった。しかも、年々、それが膨らみだしていた。この治療をすればスッキリするのに……。何だか私だけが患者さんから取り残されてゆくような気持ちがしていた。この治療を自分で自身に施すことはどうしてもできないのだ。ヒアルロン酸やボトックスは自分の顔に打ったことがあるが、自分の目を使って目の治療だけはどうすることもできない。この治療を受けるには、私がこの手技を習ったアメリカのラム先生のところまで遠路はるばる訪ねて行かなければならない。しかし、『CUVO』の日々に追われる今の私がI週間近くの休みをまとめて取ることは到底不可能だ。