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結婚に踏み切るはっきりした理由

プロジェクトのないところに本当の意味での結婚はない。プロジェクトのないところに成り立つ夫婦の関係とは、恋愛の域を脱していないと私は思うのである。したがって、自分が人生において何をしたいのか、というプロジェクトがはっきりしないと、結婚に踏み切るはっきりした理由ももつことができない。選択肢が増えたせいか、あるいは高学歴化、小家族化の中での親と子の密着などの理由で、自分の本当にしたいことをはっきりさせるのに年月がかかるせいか、モラトリアムの期間が長くなった現代の若者は、結婚の年齢も高くなる。好きでありさえすれば、いつからでも始められる恋愛と、好きなだけでは始められない結婚との大きな違いは、このプロジェクトの有無にもある。ところで、夫婦がお互いに補完し合い、完成させようとするプロジェクトは仕事でなければいけないということはない。たとえば子どもを育てる、父母の面倒を見る、家を建てるという家庭内のプロジェクト、ボランティアなどの社会活動への参加もプロジェクトになり得る。生涯教育が盛んな現代では、二人で学ぶ夫婦も珍しくない。